商品紹介

パッションフルーツ

パッションフルーツは南アメリカ原産のつる性常緑多年草で時計の文字盤を思わせるきれいな花を咲かせるので、和名では「クダモノトケイソウ」といいます。その名前から「パッション=情熱」のフルーツと思われがちですが実際は花の形がキリストの受難(パッション)に似ていることに由来しています。
最近では夏の日差しを防ぐグリーンカーテン作りに、花や果実も楽しめる植物としてパッションフルーツが注目されています。生育はきわめて旺盛で、一株から10メートル近い蔓が何本も伸び、鈴なりに実をつけます。

【パッションフルーツの栽培品種】
パッションフルーツには果皮が紫色に色づく系統と黄色い系統がありますが、日本で経済栽培されるのはほとんどが甘みの強い紫実種です。その中でも当農園で栽培しているパッションフルーツは伊豆諸島や小笠原諸島で一般的に栽培されている「台農1号」という品種で甘酸ともにしっかりとしていてバランスが良く濃厚な味わいが特徴です。

【栽培のこだわり】
毎年7月に挿し木で苗を作り、収穫後畑を耕したあと、10月に定植します。年内はそのまま放任し、寒さが来る前にしっかりと根を張るよう生育を促します。
またこの間、エン麦やヘアリーベッチなどの緑肥を蒔いて土壌を被覆し、年明けにすき込みます。こうすることで土壌に腐植を供給し、また線虫などの繁殖を抑止します。
年明け2月頃に伸びすぎた蔓を切り戻し、また伸ばす蔓数を制限します。蔓数を制限すると実の数は減りますが一つ一つの実の重量は重くなります。小さい実より大きい実の方が食べ応えがありますし、個人的には味も良くなると感じています。また化学肥料を与えると実はたくさん鈴なりにつきますが、一つ一つが小さくなる傾向があります。
これに対して有機質肥料で育てると実の数こそ減りますが、一つ一つが大きく充実した玉になります。伸びた蔓は棚に這わせます。近年産地では垣根作りが主流ですが、三宅島では良品を作るためあえて手間のかかる棚作りにしています。このほうが実に傷がつきにくく、また四方からまんべんなく光が当たり着色が良くなるので秀品率が上がります。
春になると生育が盛んになり、花芽をつけ始めます。4月頃から梅雨入り前後まで盛んに花を咲かせ続けますので、この時期は毎日数百個の花を人工授粉します。受粉が成功すると、翌日には花の基部がかすかに膨らみ、実になります。
一つの蔓にだいたい20センチ間隔で20個くらい鈴なりに実がつきます。この時期は実によく光が当たるよう、脇芽の剪除を徹底します。
受粉からおよそ二ヶ月がたつと、実が成熟します。当農園では完熟前に蔓と実の分離点を洗濯ばさみで挟んで固定します。こうすることで少しでも長い間栄養が実に流れ実の成熟が良くなるようにするのです。
三宅島では収穫はだいたい6月中旬から8月下旬まで続きますが収穫のピークは7月です。
当農園では苗は2年使いますが、毎年半分ずつ新しい苗に更新していきます。収穫が終わったら蔓を下ろして堆肥カッターで細かく裁断しそのまま土中にすき込みます。その他に有機質肥料を元肥として入れて耕し苗を植え付けます。
なお当農園では味を良くするため厳選した有機肥料を使っています。例えばリン酸肥料は家畜由来の骨粉ではなく、バットグァノという、天然のコウモリの糞の堆積物を使っています。他にカリ肥料として草木灰、苦土肥料として天然苦土、それにカニ殻粉末・カキ殻粉末・海藻粉末などの海産ミネラル資材を与えることで味を良くしています。
東京エコ100認証(化学合成農薬・化学肥料不使用)を取得しておりすべてにおいてこだわったパッションフルーツです。

青パパイヤ

パパイヤはメキシコ南部から西インド諸島を原産とする常緑小高木です。多年生草木なので生育はきわめて早く、種を蒔いて翌年には完熟果の収穫が出来ます。
ただしパパイヤは亜熱帯性で冬の寒さに弱く、沖縄や南西諸島では露地で越冬しますが本州では越冬しません。ですが近年本州でも一年草として青パパイヤの露地栽培が行われるようになりました。
伊豆諸島三宅島でもパパイヤは露地で越冬しませんが、当農園ではパパイヤを無加温ハウスで栽培し、越冬させています。
パパイヤは気温さえあれば連続的に開花結実しますので、年間を通じて収穫できます。ただし三宅島では寒さのため、無加温ハウスでも冬場に開花が止まる影響で、盛夏期の7月~9月は収穫が出来ません。
果実は幹の上部に付き、乳臭いような特有の香りがあります。実は完熟すると果皮が黄色あるいはオレンジ色に色づきます。酸味がなく独特の風味と甘さがあり、フルーツとして食します。果皮が色づく前の未熟果は青パパイヤと呼ばれ野菜として食べます。

【青パパイヤの栽培品種】
栽培品種にはおもにフルーツ用品種・野菜用品種・兼用品種があり、青パパイヤとしての経済栽培にはたいてい野菜用品種が用いられています。とくに本州で春に苗を露地に定植しその年の秋に収穫する作型では、生育の早い矮性の野菜用品種が用いられます。
しかし当農園では青パパイヤとして収穫する場合でもフルーツ用品種を用いています。フルーツ用として特にパパイヤ臭が弱く爽やかな風味なので生食に好適です。

【栽培のこだわり】
当農園の青パパイヤは化学肥料をいっさい与えていません。代わりにカキ殻粉末・カニ殻粉末・海藻粉末など海産ミネラル資材を施し、滋味豊かに育てています。そのためパパイヤ独特のえぐみが弱く、癖のない味わいです。
苦みが弱く、淡泊な味わいなので、パパイヤ臭が苦手な方にも、青パパイヤ初めての方にも、食べやすいと思います。
またパパイヤは病虫害が少なく比較的無農薬での栽培が容易ですが、ハダニの繁殖が見られます。しかし当農園では農薬は使わず、水で流すなどして物理的に防除しています。ですから安心して食べて頂けます。
収穫はおおむね10月から翌年6月までで、7~9月の盛夏期はお休みしています。

【青パパイヤの栄養価】
青パパイヤは切断すると白い乳液がにじみ出てきますが、これにはパパイン酵素という強いタンパク質分解酵素が含まれていて、近年その健康効果に注目が集まっています。またパパイン酵素はタンパク質だけでなく脂肪や糖質をも分解する働きが確認されています。
青パパイヤを食べることで、胃腸に入った食べ物の消化を助けるとともに、体内の脂肪や糖分の代謝を高める効果が得られると言われ、ダイエットにつながるのではと言う研究が進んでいます。
また青パパイヤには赤ワインの約7.5倍ものポリフェノールが含まれていると言われています(鹿児島大学名誉教授石畑清武氏サイトより)。このポリフェノールには強い抗酸化作用があり、血をサラサラにし、心筋梗塞、糖尿病や生活習慣病などの予防に効果があるとされています。
また、活性酸素を抑える働きがあることからシミやしわの予防といったアンチエイジング効果も期待されています。
またパパイヤには100g中45mgものビタミンCが含まれています。ビタミンCは特に女性にとって関心が高い美肌を保つためのコラーゲンの生成に欠かせない栄養素でもあります。
また、老化やがんの原因とも言われている活性酸素を自らが酸化される事で身体を酸化から守る働きがあります。

【青パパイヤの食べ方】

①スプーンとピーラーを準備

②半分に切る

③種を除く

④皮をピーラーなどで剥ぐ

⑤お好みの大きさにカット

⑥水にさらしてアクを抜く

トマトなどと合わせてサラダに、あるいは炒めたり、楽しみ方は色々です。最近は酵素ジュース(手作り酵素)の材料に使われたりもします。
当農園ではフルーツ用品種を用いていますのでとくに生食に好適です。生食だと加熱に弱いパパイン酵素を無駄なく摂取することが出来ます。
当農園ではとくにタイ風サラダ「ソムタム」として食べることをおすすめしています。これは細切りなどにした青パパイヤを使った料理で、ナンプラー(魚醤)とライム(レモン)、唐辛子、ニンニクなどで味付けします。材料さえあればとても簡単に作れます。もちろん和風ドレッシングサラダなどでも美味しく召し上がれます。
また青パパイヤは豊富なタンパク質分解酵素が肉類を柔らかくする効果があります。ただしこの酵素は過熱に弱いので、活かすには生の状態の青パパイヤを千切りやみじん切り、あるいはすりおろして肉類を一緒に漬け込んでください。
また青パパイヤは炒めても美味しいです。例えば沖縄ではパパイヤイリチーという青パパイヤを使った炒め物にします。このほかにもごま油を効かせた炒め物や、オリーブオイルとニンニクを効かせたものでも良く合います。

【保存方法】
保存する時は、新聞紙などにくるみ、乾燥しないようビニール袋などに入れて冷暗所においておきます。気温が高い場合はその状態で冷蔵庫の野菜室に入れておきます。一週間ほど鮮度を保てます。